動的チューニング・ブレースハイト・ティラー
ブレースハイト・チューニング
スタビライザーセッティングが決まれば、あと、実際に射ちながらのチューニングとなります。まずは、ブレースハイトを見つけましょう。
最初に設定した値を基準にして、値を変えながら、振動・音が少ない場所を見つけます。これはリムの効率性が最大になっている場所です。効率性とは引く時に使用したエネルギーの何%矢に伝わっているかを表していて、矢に伝えることができずに残ってしまったエネルギーが振動と音となるので、それが最小となる場所を探すわけです。また、この場所ではクリアランスが最も良いです。
矢速を優先したい場合には、ブレースハイトを低めに設定してください。矢にエネルギーを伝える時間(パワーストローク*)を増やすということです。ただし、下げすぎると逆に矢速が落ちるので、ブレースハイトを下げながら、自分の技術に合わせて50-70mの距離を射ちます。サイトが最も高い点が最も矢速が出ているハイト値です。
*パワーストローク とは引き尺からブレースハイトを引いた値。
また、ブレースハイトを変化させることは、リムの引き心地、ポンド、スパイン、腕への弦の当たり方に変化を及ぼします。
静的/動的ティラーチューニング
静的ティラーは弓を引かない時に、弓をしっかり持った時に測った値、動的ティラーはフルドロー時のティラー差のことです。フルドロー時には正しく弓を握らずにまっすぐ押せていれば、センターの重みによって上ティラー(A)は引いていないときより広くなり、下ティラー(B)は狭くなり、ティラー差は変化します。シューティングマシンがないと測定は難しかったですが、現在では、写真などで簡易的な測定できます。
ドローイング時のティラーの変化と動的ティラーはフルドロー時のグリップの感覚に影響を与えます。動的ティラーが正しい時、手に感じる圧力は小さく感じられる。ティラーが正しくセッティングされていない場合、それはエイミング時の不安定さとして現れます。エイミング時に左右にはブレないが、上下には大きくブレる場合などは、グリップのプレッシャーポイントが押し手のプレッシャーポイント(ピボットポイント)が一致していないのが原因です。
まずドローイングティラー差の調整から始める。近距離で大きめな黄色がある的を使って、プレドロー(5インチくらい引く)し、サイトを黄色につけたままゆっくりフルドローしてアンカーに入れる。この時、サイトピンが変わらなければ問題ない。上に行くなら下リムが強い、下に行くなら、上リムが強いので調整しよう。調整する時、片方のリムだけではなく、両方のリムを半分ずつ逆に同量回転させれば、先程合わせたブレースハイトも実質ポンドもほぼ変化しない。
ただ、このテストは厳密ではないので、次は合わせたティラーを中心として、リムボルトを1/8回転ずつ変更しながら、もっとも(ドローイング時ではなく)エイミング時のサイトピンの上下のばらつきが少ない、安定してエイミングできるティラー差を探す。このチューニングは風のない屋内で行う。短距離(20m)で小さい的のほうが違いはわかりやすいのでおすすめです。
人によっては、ティラー差チューニングはリムのバタつきの少ないところに合わせるべきという意見がある。しかし、これはスタビライザーに任せてもよいのではないだろうか。もちろん、リムのバタつきに合わせても間違いではないし、ベアボウ選手にとってはより有用でしょう。
動的ティラーチューニングが完了したら、初期位置からノッキングポイントが移動している。少なくともクリアランスに問題がないことを確認して、次にベアシャフトチューニングを行い、正しいノッキングポイントの値を探す。